ビーグルがかかりやすい病気や怪我とその予防法を解説

  • 2021月07月02日更新
  • 1003view
S669x446 puppy 5246297 640

ビーグルがかかりやすい病気や怪我にはどんなものがあるのでしょうか。

ビーグルが病気にかからないために飼い主が知っておくべきことはたくさんあります。病気の原因や症状を知っていれば早期発見・早期治療ができ、愛犬が長生きすることができます。また、飼い主ができる予防法もあります。

この記事では、そんな飼い主が知っておきたい病気のことを解説しています。この記事を読んで愛犬を病気から守りましょう。

外耳炎

外耳炎は耳にかゆみや痛みが出る病気で、大きな耳が外耳道を塞いでいるビーグルに多い病気です。

外耳道に異物やダニなどの寄生虫が入ることで炎症が起きたり、アレルギーが原因で発症することがあります。愛犬が首を振ったり後ろ足で耳をかく様子が見られたら耳をチェックしてみましょう。外耳炎の可能性があります。

外耳炎の予防法

外耳炎の予防は、普段から耳を清潔に保つことが有効な方法です。清潔にするからといって間違った方法で耳掃除をすることは逆効果です。飼い主としては、正しい耳の手入れ法を身に付けることも有効な予防法です。

また、自宅でシャンプーをする場合でも、耳にシャンプー液が入らないように注意することも大切です。

クッシング症候群

副腎皮質機能亢進症は、副腎から分泌されるコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されて体に異常がでる病気です。

ビーグルでは中年齢~高年齢で多く発症するとされています。多飲多尿、食欲異常増加、お腹が膨らむ、皮膚が薄くなる、左右対称性の脱毛、皮膚が黒く変化する、などの症状が表れます。

クッシング症候群の予防法

副腎腫瘍が原因の可能性があるため、効果的な予防方法は見つかっていません。多飲多尿や食欲異常増加などの症状があることや高齢になってから発症する病気のため、加齢のせいだと思いがちです。

飼い主にとっても見過ごしやすい病気なので、定期的な健康診断で早く見つけてあげましょう。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは脊椎の骨の間にある薄い軟骨が変形したり飛び出したりして神経を圧迫する病気です。

加齢によりかかりやすい病気ですが、過度の運動や脊髄を圧迫する力が加わったことなどでも発症します。神経を圧迫するため痛みや後ろ足の麻痺が起こることがあります。

椎間板ヘルニアの予防法

椎間板ヘルニアの最も効果的な予防法は肥満の防止です。犬は普段から背骨に負担のかかる生活をしているので、負担を軽くするために体重管理をしっかりとしてあげましょう。

滑りやすいフローリングも注意が必要です。床にはマットを敷くなどの対策をしてあげましょう。また、ピョンピョンと跳ねたり過度の運動をさせないことも予防につながります。

甲状腺腫瘍

喉の両側にある甲状腺に腫瘍ができる病気で、5歳を超えたころからのビーグルに発症します。腫瘍には良性と悪性がありますが、犬の場合には90%が悪性と言われています。

腫瘍ができる原因については明らかになっていませんが、喉の周辺を触ったときにしこりができているので気づくことがあります。

甲状腺腫瘍の予防法

腫瘍ができることを予防することはできませんが、早期に発見して治療を受けることが大切です。

腫瘍が大きくなると手術による治療も難しくなるので、できるだけ小さな腫瘍のうちに発見しましょう。そのためには普段からスキンシップを心がけて、愛犬に変わったところがないか確かめることです。

甲状腺機能低下症

喉の両側にある甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンの量が少なくなることで引き起こされる病気です。

元気がなくなったり、脱毛や肥満、寒がりになる、皮膚の色素沈着などの症状がみられます。遺伝や免疫機能の異常、他の病気の影響などで発症することがあります。

甲状腺機能低下症の予防法

遺伝的な素因が大きいので、予防することが難しい病気です。それでも、早期発見して治療することで体調不良から解放してあげることができます。

治療は不足している甲状腺ホルモン薬を投与します。完治することは難しく生涯薬の投与が必要です。また、他の病気が原因の場合には、その病気の治療で回復することがあります。

第三眼瞼腺逸脱(チェリーアイ)

第三眼瞼とは目頭の内側にあり、第三のまぶたと呼ばれる瞬膜のことです。第三眼瞼腺逸脱は、その瞬膜の内側にある第三眼瞼腺がはれて瞬膜から飛び出す病気です。

飛び出して赤く腫れあがった様子からチェリーアイとも呼ばれています。先天性による発症が多いですが、目の炎症や怪我が原因のこともあります。

第三眼瞼腺逸脱の予防法

第三眼瞼腺逸脱が遺伝性による場合は予防方法はありませんが、目の炎症や怪我による場合は飼い主の心がけで予防することができます。

普段から目の周囲を清潔に保つことで予防効果を高めることができます。また、小型のビーグルは飼い主の目が届かないことがあります。散歩の際には顔の周辺に注意して怪我をしないようにしましょう。

白内障

白内障は目の水晶体が白く濁り視力が低下する病気です。一般的には加齢により発症する病気ですが、遺伝によって発症する若年性白内障もあります。

白内障は視力低下により、柱や壁にぶつかる、段差で転ぶ、階段を怖がるなどの行動異常を引き起こすことがあります。

白内障の予防法

加齢の場合や遺伝が原因の病気のため飼い主による予防はむつかしいです。ただし、初期の場合には薬によって進行を遅らせたり、発症を遅らせたりすることができます。

そのため、なるべく早く症状を見つけてあげることが大切です。目に白濁がないか、行動異常がないかを常に気を付けてチェックしましょう。

糸球体腎炎

糸球体腎炎は腎臓内にある糸球体という場所に炎症が起きる病気です。糸球体は血液中の老廃物をろ過する役目があります。

そのため、糸球体に炎症が起きるとたんぱく尿が出るようになり、尿の量が減ったり元気がなくなります。他にも食欲不振、体重減少、下痢や嘔吐などの症状がでます。

糸球体腎炎の予防法

糸球体腎炎は遺伝的要因で発症するとされていますので、これといった予防法はありません。

初期の段階ではたんぱく尿がでますので、尿の色をチェックしておきましょう。色が濃くなってくると要注意です。尿の量や回数も少なくなります。いつもと違ったら診察を受けることをおすすめします。

愛犬元気!飼い主ができること

ビーグルがかかりやすい病気や怪我についてご紹介しました。大切なビーグルが健康で元気に生活を送るために、飼い主ができることはたくさんあります。

病気の予防や早期発見のために、普段の愛犬とのスキンシップや語りかけなどのコミュニケーションをしっかりと心がけましょう。