イングリッシュ・コッカー・スパニエルが気をつけたい病気

  • 2015月10月26日更新
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イングリッシュ・コッカー・スパニエルの目の病気

目の病気①角膜炎

角膜が何らかの原因により傷付き、炎症がおこる病気です。目の周りが赤く腫れ、涙や目やにが出たりします。

目の病気②白内障

人間のかかる白内障と同じく、眼の水晶体が白く濁り、進行が進むことにより視力を失う病気です。

目の病気③チェリーアイ

目がしら側にある第三眼瞼線(だいさんがんけんせん)という構造物が赤く腫れて目から飛び出してしまう病気です。

目の病気④眼瞼内反症

いわゆる「逆さまつげ」のことです。まぶたが内側に巻き込んでいるために起こります。睫毛が常に目の表面をこすっている状態のために不快で、痛みが伴います。

目の病気⑤進行性網膜萎縮(PRA)

イングリッシュ・コッカー・スパニエルにおいて気をつけたい遺伝性の病気のひとつです。網膜が萎縮することにより視力が低下し、進行が進むことにより視力を失う病気です。イングリッシュ・コッカー・スパニエルをお迎えする場合、PRA排除の取り組みをきちんとおこなっているブリーダーさんからの購入が望ましいです。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの血液・循環器の病気

血液・循環器の病気①心室中隔欠損症

心臓には4つの部屋があり、それぞれの役割を果たしています。しかしそのなかのひとつである右心室と左心室の間にあるはずのしきりがない状態を心室中隔欠損症といいます。生まれつきの病気ですが、子犬のうちは心臓自体が小さいのであまり症状は見られません。生後半年を過ぎたあたりから咳や呼吸困難、場合によっては肺に水が溜まるなどの症状があらわれ始めます。

血液・循環器の病気②甲状腺機能低下症

甲状腺はのどにある器官で、甲状腺ホルモンを分泌するはたらきが弱ってしまう病気です。新陳代謝が悪くなるため体温が低下したり、抜け毛などの皮膚疾患に繋がってしまいます。人工的に甲状腺ホルモンを補ってあげる治療が必要となります。

血液・循環器の病気③免疫介在性溶血性貧血(IMHA)

免疫機能の異常により、自身の赤血球を破壊してしまうことにより引き起こされる貧血です。腎臓、肝臓、心臓などの臓器不全を引き起こし死に繋がる危険性が高い病気です。男の子よりも女の子の方が発症率が高いようです。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの消化器の病気

消化器の病気①胃捻転症候群

イングリッシュ・コッカー・スパニエルのように深い胸を持つ犬種は、胃が体内で回転してしまう胃捻転症候群に注意が必要です。食事の前後は運動を控えるように気をつけましょう。

消化器の病気②すい炎

すい臓が作り出す膵液(すいえき)が過剰分泌され、すい臓自体に炎症が起こってしまう病気です。急性の場合は命に関わることもあります。慢性の場合症状はゆるやかです。血液検査によってすい臓の働きを知ることができます。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの泌尿器の病気

泌尿器の病気①家族性腎症(FN)

イングリッシュ・コッカー・スパニエルにおいて気をつけたい遺伝性の病気のひとつです。2歳までに発症し、腎不全から最終的には死に至る病気です。イングリッシュ・コッカー・スパニエルをお迎えする場合、FN排除の取り組みをきちんとおこなっているブリーダーさんからの購入が望ましいです。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの骨・関節の病気

骨・関節の病気①膝蓋骨脱臼

膝蓋骨とは後ろ足のひざのお皿のことで、この部分が脱臼してしまう病気です。イングリッシュ・コッカー・スパニエルの膝蓋骨脱臼の原因には遺伝的なものと飼育環境や事故によるものがあります。

骨・関節の病気②股関節形成不全

大型犬に多いと言われていますが、イングリッシュ・コッカー・スパニエルが発症することもあります。関節が完全に外れている、または外れかかっているなどといった股関節が正常でなくなってしまうという病気です。原因には遺伝的なものと飼育環境や事故によるものがあります。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの皮膚の病気

皮膚の病気①外耳炎

イングリッシュ・コッカー・スパニエルは垂れ耳なので、耳の中が蒸れやすく、細菌が増殖しやすい環境になっています。その為定期的な耳掃除が欠かせません。外耳炎を繰り返すと耳の穴が腫れによって塞がってしまい、聴覚障害を引き起こすことがあります。

皮膚の病気②アトピー性皮膚炎

アレルギーの原因となる物質が口や皮膚から体内に取り込まれることによって発症する皮膚病です。強いかゆみが伴い、1歳を過ぎたあたりから発症します。

photo by イングリッシュ・コッカー・スパニエル の ジーナ