近年コーギーで変性性脊髄症という病気の発症が目立ってきているようです。なぜならば今までは大型犬がなりやすい病気だと言われていたからです。原因は明らかにされておらず、治療方法も見つかっていません。病気の進行によりいずれは命を落としてしまう病気なのです。コーギーを飼っているなら、飼う予定ならぜひ変性性脊髄症について知っておきましょう。
変性性脊髄症とは?
変性性脊髄症とは、通称DM(Degenerative Myelopathy)と呼ばれ、骨髄が麻痺することによって引き起こされる病気です。シニアになってからの発症が多く、3~4年かけて進行し、命を落とす病気です。明確な原因は不明とされていますが、遺伝子の変異により発症するのではないかと言われています。現在はまだ診断方法や予防方法、治療方法が確立されていません。特にはコーギーは椎間板ヘルニアにもなりやすい犬種なので、それと間違われる場合があるようです。万が一の誤った診断を防ぐためにも、飼い主さんが変性性脊髄症について知っておくことが大切なのです。
変性性脊髄症の症状
変性性脊髄症の症状は後ろ足から現れます。歩き方がおかしい、ふらふらしているなどの異常が見られたら、放っておかずに獣医さんの診察を受けましょう。変性性脊髄症は進行するにつれて前足や首も動かなくなってしまいます。ただし幸いなことにわんちゃんに痛みはありません。生き生きと元気さが健在している子が多くみられるようです。
■変性性脊髄症に伴う後ろ足の麻痺
歩行困難、自力で排便・排尿ができなくなる、運動しないことによる機能障害がでてきます。後ろ足を引きずりながら前足の力のみで歩くこともあります。ワンちゃん用の車椅子を用意してあげることで、元気に走ることができる子もいます。
■変性性脊髄症に伴う前足、首の麻痺
寝たきりになり、いずれは呼吸困難となり亡くなってしまいます。体が動かなくなってしまった場合は床ずれに注意しましょう。時々からだの向きを変えてあげることが必要です。体重の付加を分散できるようなマットがあると便利です。
変性性脊髄症のケア
変性性脊髄症は治療が確立されていないので、日常生活のケアが中心となります。自力で動かせない筋肉をマッサージしてあげることで、血液のめぐりも良くなります。また、麻痺が進行することで、地面との摩擦で傷を作りやすいです。傷の治りが遅い場合もありますので、あらかじめ予防することが望ましいです。ワンちゃん用の靴下や靴を用意しておくと便利です。
photo by 木漏れ日の中で♪~ちょっとおデブなコーギー~